Painter 用に配布されている追加ライブラリのブラシファイルは、Painter 7 以降でで採用されている XML ファイル形式のものについては、必ずブラシフォルダ内の正しい位置へ追加する必要があります。
ブラシフォルダはアプリケーションフォルダ(Painter をインストールしたフォルダ)と、Painter IX 以降ではユーザーフォルダにもあります。同じコンピュータを使うすべてのユーザーが使えるようにするにはアプリケーションフォルダに、特定のユーザー専用であればユーザーフォルダに追加のファイルをコピーします。
ブラシライブラリの構造
まず、XML 形式のブラシライブラリの構造を確認してください。ブラシフォルダの中にブラシライブラリのフォルダがあり、ブラシライブラリは複数のブラシカテゴリを含むことができます。そして、それぞれのブラシカテゴリが複数のブラシバリアント設定ファイルを含むことができます。
ブラシフォルダ | ライブラリ | カテゴリ | バリアント |
---|---|---|---|
Brushes フォルダ |
Painter Brushes 標準ブラシ フォルダ |
ペン フォルダ+ アイコン |
1 ドット |
スクラッチボード | |||
スムースインクペン | |||
デジタル水彩 フォルダ+ アイコン |
新シンプル水彩 | ||
細目モップブラシ | |||
先細ぼかし水彩 | |||
他のブラシライブラリ(フォルダ) |
最小限の単位であるブラシバリアントの設定ファイルは、基本的に単一の XML ファイルです。Painter のバージョンが上がるごとに新しい設定が追加になっていますが、上位互換が確保されているので、古いバージョンのものを読み込むことができます。
ブラシバリアントがキャプチャブラシであるときは、同名の JPEG ファイルが付属します。さらに .nib ファイルと .stk ファイルが付随することがありますが、これはブラシセレクタでリスト表示するときに使うもので、なければ Painter が自動生成します。
複数のブラシライブラリがある場合、ブラシセレクタのメニューの「ブラシライブラリの読み込み」から切り替えることができます。また、カスタムパレットに登録しておけば、複数のライブラリをまたいでブラシの切り替えができます。
ここで、次の点に注意。
- ブラシバリアントファイルは、必ずブラシカテゴリフォルダの中に入っていなければならない。
- ブラシカテゴリフォルダには、必ずブラシカテゴリのアイコンファイル(30 x 30 ピクセルの JPEG ファイル)が付随しなければならない。
- デフォルトのライブラリに追加するのではなく、切り替えて使うには、別のライブラリフォルダを作成しなければならない。
上記のような階層化が必須であるため、ブラシバリアント設定ファイルを単独で「ライブラリ」とすることはできません。ライブラリのフォルダを作成し、ブラシカテゴリのフォルダとアイコンを作成して、その中にブラシバリアント設定の XML ファイルを格納する必要があります。
ブラシファイルの追加
配布されているブラシファイルを追加するときは、上で説明したファイル構造に合うように追加します。
Painter 11 の追加ライブラリとして配布されているブラシや、以前のバージョンのアプリケーション CD に収録されている追加ブラシ(現在、Painter 11 用に配布されているものと同じ)は、カテゴリごとにまとまっています。このカテゴリごとにまとまっているものを追加するもっとも簡単な方法は、カテゴリのフォルダとアイコンファイルをペアで Painter の標準ブラシライブラリである Painter Brushes フォルダにコピーすることです。
ブラシバリアントを個別に追加するには、そのバリアントの XML ファイルをどこか適当なカテゴリのフォルダの中にコピーします。このとき、キャプチャブラシであれば付属の JPEG ファイルも忘れずに。
標準ライブラリのブラシの数をあまり増やしたくない場合は、Painter Brushes と同じ階層に新しいフォルダを作成し、ライブラリとしてわかりやすい名前をつけ、その中に追加したいカテゴリのフォルダとアイコンファイルを入れます。
BRS 形式のブラシファイルの読み込み
Painter 6 までのブラシライブラリファイルは Windows と Macintosh で互換のないバイナリファイルです。そのままでは使えないので、変換処理をします。
この形式のファイルは、場所がどこにあってもかまいません。ブラシセレクタのメニューからブラシのインポートを選ぶと、インポートの対象となるファイルを選択するダイアログが出ますので、ここから選択すると、Painter が自動的に XML 形式に変換して、ユーザーフォルダに保存します。変換後、同じくブラシセレクタのメニューの「ブラシライブラリの読み込み」からライブラリの切り替えができます。
Painter 6 までの旧水彩のブラシを Painter 7 で変換すると、新水彩のブラシになってしまいます。それ以降のバージョンでデジタル水彩ブラシに変換しないとまったく別物になるので注意してください。
特殊なブラシでは、読み込みやインポートが正しく行われないバリアントもあるようです。XML ファイルはテキストエディタで編集することができますが、以前のバージョンでの動作がわかっていないと修正はむずかしいと思います。
(2009/05/02 - 2010/01/12)