Painter は基本的にタブレットとペンでブラシを操作することで作業しますが、キーボードショートカット(および、特殊な場所でのクリック)を有効利用すると作業効率が上がります。ぜひ活用してください。(以下の記述は Painter 11 を基準にしています。以前のバージョンではショートカットキーがなかったり、違うキーになっているものがあります。)
デフォルト状態のショートカットキー一覧はヘルプファイルの末尾に収録されています。また、ほとんどのキーは カスタマイズ できます。カスタマイズした状態のショートカットキー一覧を確認したい場合は、キーボードショートカット一覧 を作成します。
タブレットを使っている場合でも、ペン(スタイラス)のサイドボタンへのキー割り当てを使うことで、一部の併用キーが使えます。
以下に特によく使うものと、便利でありながら見落とされがちなものを、リストしてみました。
基本中の基本
ツールのほとんどはアルファベットキーで切り替えられます。Painter IX で「消しゴムツール」が独立したので、Photoshop と同じようにキーボードでブラシと消しゴムの切り替えができるようになりました。(ツールの代表的なものは、ブラシがB、消しゴムがN、スポイトがDなど。)
この他によく使うのが、次のキーです。(Windows のキーで書きますので、Mac の場合は基本的に Ctrl を Command に、Alt を Option に置き換えてください。)
- スペースバー押し下げ中は手のひらツールになり、キャンバスの位置をずらすことができる。
- スペースバー + Altを押し下げている間、キャンバス回転ツールになる。
- スペースバー + Altを押し下げつつキャンバスをクリックすると、キャンバスの回転がリセットされる。
- ブラシツールなど使用中にAlt押し下げで、一時的にスポイトツールになる。
- ブラシ使用中にAlt + Ctrlを押し下げつつドラッグすることで、ブラシサイズの変更ができる(表示される円形がブラシサイズになる)。
- プロパティバーの左端のアイコンクリックで、そのツールの設定リセット(ブラシ使用中は、ブラシバリアントの設定変更リセット)。
- ツールボックスとカラーパレットのメインカラーとサブカラーの四角をクリックすることで、どちらの色をカラートライアングルなどで変更するかが切り替わる。
- ドキュメントウィンドウの右上と左下の端にはウィジェットという小さいアイコンがあり、右上のものでトレーシングペーパーのオン・オフ、インパスト表示のオン・オフ、色表示のカラーマネジメントのオン・オフなどを切り替える。
便利な併用キー
- 作業中にAlt 押し下げで、さまざまな複製ができる。
- 選択範囲を「レイヤーに変換」するときにAlt 押し下げで、元のデータはそのままでレイヤーとして複製。
- レイヤー調整ツールで移動するときにAlt 押し下げで、元のレイヤーやシェイプはそのままで複製を移動。
- 選択範囲調整ツールで選択範囲を移動するときにAlt 押し下げで、選択範囲を複製。
- ブラシツールなど使用中にCtrl押し下げで、一時的にレイヤー調整ツールに切り替わる。
- ペンツールなど使用中にCtrl押し下げで、一時的にシェイプ選択ツールになり、クリックしてベジエ曲線描画を終わりにしたり、アンカーポイントを編集したりできる。
- 選択範囲の編集時はShift 押し下げで選択範囲追加、Alt 押し下げで選択範囲切り取り。
- 選択範囲やシェイプの作成中に、Shift 押し下げ併用で、長方形ツールなら正方形、楕円ツールなら正円が作成できる(選択範囲の場合、最初から Shift を押していると「選択範囲追加」になってしまうので、ドラッグを始めた後で Shift を追加する。
- レイヤー調整ツールでリファレンスレイヤーやシェイプを直接変形するとき、Ctrl 押し下げで角のハンドルをつかむと回転、辺の上のハンドルをつかむとひしゃげ変形、Shift 押し下げで角のハンドルをつかんで縮小・拡大すると、縦横比を維持。
- Painter 11 以降ではレイヤーパレットでCtrl押し下げ併用(Macintosh では Option)でレイヤー名をクリックすると、レイヤーの描画部分(透明でない部分)を選択。さらに Ctrl + Shift で追加、Alt + Shift で除外(Macinsoth ではそれぞれ、Option + Shift と Command + Shift)。
- スペースバーで手のひらツール使用中にCtrl + クリックでズームイン、Alt + Ctrl + クリックでズームアウト。
ブラシストロークの制御
ブラシツールで描画中にも、次のようなキーが使えます。
- Shift 押し下げで描画されるストロークが 45 度単位の方向に限定された直線になる(パスをなぞらなくても、直線が引ける)。
- Alt + Shift 押し下げで一時的に「パスをなぞる」モードに切り替わる。
このほかにも多数ありますので、ヘルプ末尾の一覧で確認してください。
(2009/07/22)