写真から一部を切り出す
写真から継目のない画像(パターンやテクスチャ用)を作成するには、まず素材となる画像を選び、そこから長方形選択ツールを使って一部を作業用に切り出しますことから始めます。必要であれば、写真素材を使う上での 基本の前処理 をしておきます。
- 切り出し作業で選択範囲のサイズ確認がしたい場合は、情報パレットを表示します。「w:」と「H:」のところに表示されるのが、選択範囲のサイズです。
- 選択範囲の微調整をする場合は、選択範囲調整ツール(選択範囲に十字矢印がついているアイコン)に持ち替えます。コピーをする前に選択ツールに戻しておきます。
- 選択部分をコピーし、「編集」メニューの新規画像にペーストを実行すると、新しいキャンバスに切り取った部分が貼り付けられた状態で新しいイメージが作成されます。
- このとき、元の画像も閉じずに開いたままにしておきます。
パターン化とポイント間クローンを使う
- 新規画像にフォーカスがある状態で、パターンパレット、あるいは、パターンセレクタのメニューから、パターン化を選択します。
いったん「パターン化」を選択した後はこのメニューアイテムにチェックがつくはずなのですが、最近の Windows 版ではチェックがつかず、わかりにくくなっています。
「パターン化」された状態の画像は、Shift + Space を押し下げながら引きずることでループ状にずらすことができ、切れ目がない状態で編集することができます。他のドキュメントウィンドウに移動したり、パターンやクローン関係の連携状態の変更でこの「パターン化」状態が切れることがありますので、うまく「ずらし」ができないときは、再度メニューから「パターン化」を実行してみてください。
- ツールボックスからクローンツールを選択し、ブラシセレクタでクローンブラシバリアントの種類を「ストレートクローン」にします。この例では、300 x 300 のサイズに対して作業しているので、ブラシサイズはかなり小さくしています。目的によってクローンブラシの種類はいろいろ使い分けてください。
- Alt キー(Mac では Option キー)を押し下げると、カーソルが「クロスヘアー」(十字)になるので、この状態で元画像の中で転写元に使いたい位置でクリックすると、その位置に「1」という数字と緑色の丸が表示されます。(詳細はヘルプのポイント間クローンの項目を参照のこと。)
- Shift + Space を押し下げつつキャンバスをずらして継目のあたりがドキュメントウィンドウの中心にくるようにします。
- ブラシをドキュメントウィンドウ内で動かすと、参照元の画像で連動してクロスヘアーが動くのが確認できるはずです。この状態で、クロスヘアーのある位置の画像が新しいほうのドキュメントに転写されます。
- 必要に応じて作業ドキュメントを Shift + Space でずらしたり、参照元のポイントの設定しなおしを行いながら、継目のあたりを転写で埋めます。
- 継目が目立たなくなったらできあがり。
古いバージョンで、クローンツールが独立していない場合は、クローンブラシに持ち替え、カラーパレットで色が「クローンカラー」になっていることを確認します。
この「1」は Painter には複数ポイントを基準にしたクローンもあるためで、ここではポイント「1」のみを使います。別の場所で同じようにクリックすることで、参照元になる位置が変更できます。
さまざまな形式への保存
- この画像をパターンにするには、パターンセレクタ、あるいは、パターンパレットのメニューから、「パターンの取り込み」あるいは「イメージをライブラリに追加」を選び、名前をつけてでパターンライブラリに追加します。
- この画像からテクスチャを作るには、全選択してから、テクスチャセレクタ、あるいは、テクスチャパレットのメニューから「テクスチャの取り込み」を選択して名前をつけて保存します。このとき、クロスフェードは「0」にします。
- そのまま通常の画像として保存すると、汎用のシームレスパターン画像になりますので、ウェブページの背景としての使用や、他のグラフィックアプリケーションへの持ち出しが可能になります。
(2009/05/06)