
Painter 12 のミラーペインティングで人物輪郭を描き(面白い感覚!)、新搭載の Real Wet Oils の Wet Oil で別レイヤーで着彩、万華鏡ペインティングで中心点を胸のあたりに持ってきて、別レイヤーで模様。
模様を描くのには、いつも使ってるカスタムブラシの Fudepen を、Painter 12 で新規搭載された Use Stroke Attributes(Photoshop の「描画モード」にあたる)を使用する設定にして、描画モード Gel(フィルタ)にした Fudepen Gel を使いました。これはなかなか楽しい描き味。Painter の初期からある「重ね塗り」系のブラシは、急速に色が黒っぽくなる傾向がありましたが、これはそういうことがありません。

Painter 12(英語版)が公開となりました。Painter 11 の発表から 2 年と 3 か月です。Painter X から 11 の間隔はちょうど 2 年。わりと安定したペース。
とりあえず起動して、見た目が大幅に変わっているのが新鮮。横長のディスプレイを使っていると、ツールバーを Horizontal にして画面下に置けるのが便利です。(Preferences > Interface の設定から変更)
新機能などについては、少しずつ書いていく予定ですが、まずは Corel サイトの紹介 PDF の情報をもとに 英語版速報 をまとめましたので、参考にしてください。

Painter のテキストツール、いまだにちょっと非力と感じられる部分もありますが、IX あたりで安定するまでにいろいろ改善されてきてはいます。でもって、IX で「パスをなぞる」(ブラシの描画がパスの上のみに固定される)機能がついたので、テキスト > パス > これをなぞる、という操作が可能になっています。
今回の作例ではこのあたりと、ダイナミックプラグイン(プラグインレイヤー)の「Bevel / 勾配」を組み合わせてみました。
使ったもの ― テキストツール、Book Antiqua フォント、カスタムブラシ(Soft Jitter)、カスタムブラシ(Sand)、写真から変換した 用紙テクスチャ(小花)、ダイナミックプラグイン(勾配)。
- 新規キャンバスを開き、テキストツールを選択、「P」を入力。フォントの種類とフォントサイズを調整する。
- 入力したテキストを、レイヤーパレットメニューの「テキストをシェイプに変換」で変換。
- テキストから変換されたシェイプはグループ化されている。まず、このグループの表示の不透明度をじゃまにならない程度にまで下げておく。また、このままでは「パスをなぞる」ときの対象にならないので、グループ化をはずしておく。
- 「P」のシェイプを複製し、このひとつに対して「シェイプ」メニューから「選択範囲に変換」を実行。
- 選択範囲に対して、カスタムブラシ(Sand)で用紙テクスチャ(小花)が出るように薄く着色。さらに新規レイヤーをフィルタモードで重ねて色に変化をつける。
- 選択範囲を解除。新規レイヤーを作成、カスタムブラシ(Soft Jitter)で「P」のシェイプを使って、「パスをなぞる」機能をオンにして(ブラシのプロパティバーから)、描画。
- この揺れのある線のレイヤーに対してダイナミックプラグイン(レイヤーパレットの下に並んでいるアイコンのうち、「差込プラグ」のアイコン)の「勾配」を起動。「縁取りの領域」を少しつけ、色も合わせる。

Those meals at the Ratty with the circle of his friends helped me survive my graduate school days.
小さな黒板 Boogie Board で書きましたが、Boogie Board というのを入手したのでこれで遊んでいます。このタブレット(とその形状からとりあえず呼びます)はかなり繊細に筆圧情報を読み取ってくれますが、これは液晶パネルそのものに組み込まれた、物理的にはたいへんシンプルな仕組みで実現されているらしいです。(Kent Displays の技術情報による。)
物理的な仕組みなので筆圧感度が調節できません。筆圧表現の幅はかなりソフトな領域に偏っているので、細い線を安定して描くのがちょっとむずかしいです。軽く触れてもストロークの描き始めのところがインク溜まりのように太くなりがちです。
とはいえ、スタイラスで描けて、筆圧も反映され、さらに本体が厚さ 3 ミリと薄いので、この Boogie Board を Wacom タブレットの上に乗せて、Wacom タブレットのスタイラスを使って Boogie Board の上から描くことで、Wacom タブレットへの入力も同時にできる、という面白い側面もあります。思いついてさっそく実験。モデルは石上神宮の雄鶏さん。

こちらが Boogie Board。画面に表示した写真を参考にしながら描きました。この画像は Boogie Board を丸ごとスキャンしたものです。

いっぽうパソコン画面には Painter を起動してキャンバスを広げておきました。キャンバスを黒で塗りつぶし、ベタ塗りのペンで色は Boogie Board に近いものを選び、さらに ブラシトラッキングを Boogie Board に合わせてうんと柔らかく しておきました。Boogie Board はマスキングテープでタブレットに軽く固定。
いちおう意図したとおりに、ちょっと線の表情は違いますが、同じ絵が Painter でも描けました。これは Boogie Board のほうを見て描きましたが、逆にパソコン画面を見て描くことも可能であろうと思います。それが何の役に立つのかはともかく。
painter log をココログから移転して、ここで WordPress を使って続行することにしました。ココログ当初からの問題と、たび重なる仕様変更の問題といろいろあって不便に感じていましたが、このあたりで踏み切ることにします。
以前の投稿もインポートしましたが、画像はそのままでは元の場所にあるものにリンクしているだけなので、こちらのサーバーにアップロードしなおしてリンクを張り替える必要があります。どうせこの作業をするならと、この機会に 画像サイズを以前より大きく することにしました。具体的には、表示される画像のサイズを以前の 300 x 300 から 400 x 400 に変更し、さらに大きい元画像がある場合はそれにリンクするようにします。

頻繁に更新していたわけではありませんが、かなり長期にわたるので、それなりの記事数があります。画像の差し替えは順次作業していく予定ですが、かなりかかるかもしれません。でも、今回の移転で、タグ情報なども利用して、より閲覧しやすいものにできると思います。また、ココログではひとつのカテゴリに記事数が増えると閲覧しにくくなっていたので分けていましたが、こちらでは自動的にページ区切りになるので、Painter カテゴリはひとつにまとめるつもりです。
以前の painter log は更新しませんが、しばらくはそのまま存在しつづける予定です。

重ね塗り系のリアル鉛筆、カスタマイズ作成したデジタル水彩、カスタマイズ作成したブレンドブラシの組み合わせで、にじんだ感じに(クリックで原寸パターン表示)。
いまさらですが、アーティストオイルをブレンドブラシとして使うととても感触がよいのに気がつきました。アーティストオイルのブラシカテゴリには「紙目ブレンド」というバリアントがあって、これがそのまま使えますが、普通のブラシをカスタマイズしていって最後に「アーティストオイル」コントロールの「絵具」の「量」をゼロにすれば(「混色」の設定が高めであることも確認)、ブレンドブラシになります。
ブラシの基本的な設定のひとつである「粗さ」が 25 くらいで用紙テクスチャも自然に出ます。アーティストオイルは着色ブラシとしてはテクスチャの出かたはあまりはっきりしませんが、ブレンドブラシにすると自然できれいなテクスチャが出るのが意外でした。(「粗さ」の数値を上げると、ほとんどブレンドしなくなるので、高すぎてもダメです。)
アーティストオイルをベースにしたブレンドブラシは、透明レイヤー上でブレンドしたときも白が混ざらない という特性があるので、レイヤー用にもおすすめです。下にアーティストオイル系のブレンドと、古いタイプ(塗り潰し系で塗料ゼロ)系のブレンドを、それぞれ透明レイヤー上に描いた線画にかけた結果を並べてみました(クリックで原寸表示)。
