
He is suspected of substance abuse.
(訳) 彼は何か薬物を乱用してるんじゃないかと疑われている ⇒ 彼には薬物乱用の容疑がある。(あいつ、やばいモノやってるっぽい。)
(能書き) ここでの abuse は名詞で「乱用」(あるいは「濫用」)。動詞も綴りは同じで「乱用する、悪用する」になるが、名詞の時は「アビュース」で動詞は「アビューズ」になる。ab と use (使う)がくっついてるので、use の場合と同じ。ab はもともとは「~から離れる」という意味がある接頭語。本来の使用法から離れてしまってる使いかたをしてるわけ。
もうひとつ、この abuse にはかなり違う意味があり、それは、子供などに対しての「虐待」、また「虐待する」という意味である。現代ではこのどちらも大問題なので、よく使う単語。普通の道具や物体に対しての abuse だと、「扱いが乱暴」程度なのだが。
自分に対して(クスリを)使う、という方向性と、弱い者に対して「虐待する」という方向性がかなり違うわりに、表面上(文法で言う文型上)は同じなので、慣れる必要がある。
child abuse は「子供虐待」であって、ロリ絵に萌えすぎてイカれてしまうことではない。
substance は「物質」という基本の意味があるが、これは訳語だけでは非常にイメージしにくい単語でこれも要注意。ここでは「乱用」されるものをまとめて「薬物、アルコール、シンナー、その他なんでも乱用されやすいもの」の意味で使っている。これも「時事英語」ではよく使われるわりに、この意味を知らないと「物質」という意味で理解しようとしてわけがわからなくなる、「涼しい顔して実は濃い」単語。
基本の意味の substance の形容詞は substantial。日本語には「実体のある」、「内容のある」、「重要な」などという訳語があるが、イメージとしては「モノとして手応えがある」(スカスカじゃない)という感じ。
suspect は「誰かを(何かをやってるんじゃないかと)怪しく思う」、あるいは「~なんじゃないかと勘ぐる」という意味。人に対しても状況に対しても使う。名詞で a suspect と言うと「容疑者」、すなわち罪を犯したと suspect されている人物。動詞の場合は sus-pect、名詞の場合は sus-pect (太字を強く、イントネーションを上げて読む)という発音になることも注意。(このパターンは他にもたくさんある。)
しまった、説明のむずかしい単語を 3 つもまとめて使ってしまった。
(例文 1) His alcohol abuse shortened his life. 彼はアルコール依存が原因で早死にした。
(例文 2) The neighbors knew that Sarah was being abused. 近所の人たちはサラが虐待を受けているのを知っていた。
(例文 3) He abused his knowledge of computers and created a virus. 彼はコンピュータの知識を悪用してウイルスを作った。
(例文 4) Her garment was made of a silky, translucent substance. 彼女の着衣はすべすべした半透明の材質でできていた。
(例文 5) I suspect that this phone is tapped. この電話は盗聴されてるんじゃないかと思う。

You turn into a great swordsman when you put on this eye patch.
(訳) この眼帯をつけるとすごい剣豪に変身するんだよ。
(能書き) turn into [something] は「姿が変わって(何かに)なる」という意味。単に turn だけだと「回転する」が基本的な意味だが、こういった基本動詞が turn into のように熟語になると、もうこれは「別物」。
swordsman は sword を扱う人、すなわち「剣士」。great swordsman で「剣豪」。さらに「すごい」もついてるけど、ま、great ひとつでまとめて表現ってことで。sword は発音注意。w は読まずに「ソード」と発音する。だから、swordsman の発音はソーヅマン。
ここで「ヅ」というカタカナを使ったのは d + z の発音だから。これを「ズ」と発音すると他の単語と間違える場合もある。たとえば beads (「ビーズ玉」の複数)と bees (「ミツバチ」の複数)。beads は「ビーヅ」で bees は「ビーズ」。ここで、「ヅ」のほうは発音のときに舌先が上の歯の付け根にも触れている。「ズ」のときは下の歯の付け根にしかさわらない。
(例文) She turned into smoke right before my eyes. (その女の子は)オレの目の前で煙になって消えちゃった。
* アニメの「十兵衛ちゃん」のファンです。二期目もよかった。

Please pretend that you have seen no one.
(訳) だれもみなかったフリをしてね。
(能書き) pretend は「(実際とは違うことを)演じる、フリをする」という言葉。that 節は「(実際とは違う)こういう状況」の内容。
(注意) pretend の名詞は pretense (見せかけ)。これはアメリカ的綴りでイギリス綴りは pretence。もうひとつ pretension という単語がある。ちょっと意味が違うので注意。短くまとめにくいが「ハッタリかます」のハッタリな感じ。形容詞の pretentious もこっち系。unpretentious はその反対語だが、「いい感じにハッタリがない」(質素、気取らない)という意味でけっこう使う誉め言葉。とりあえずは pretend と pretense (pretence) だけ押さえておけばいいです。

Do you have any plans for Christmas Eve?
(訳) クリスマスイブの予定はもうあるの?
(能書き) plan は計画。英語では基本的に「数えられる名詞」で一般論を語るときは複数、なのでここでは plans。
人に予定をたずねるときの、これは決まり文句で、Do you have (any) plans for Friday night? (金曜の夜、予定ある?)とかよく使う。「予定がなければいっしょに ~ どう?」という発言が次にくることまで含んだ表現。
(例文) 単数の a と the、および複数の意味の違いはこっちの例文で。
Would you like an apple? リンゴひとついかがですか。(ほら、コレ食べない?)
Would you like this apple? このリンゴがいい(ほしい)ですか。(ほかのじゃなくて。)
Do you see the apple? あのリンゴが見えるかね。(外さずに射抜くのだよ、テルくん。)
Do you like apples? リンゴって好きですか。(リンゴという種類の食べ物について。)
Do you like an apple? は基本的にありえない文。(コンテキストによりこの文が可能になることもあるかもしれない。)

After the salary cut, I can afford only soup for lunch. And where are my beans?
(訳) 減俸のお昼スープは豆どこか。(減俸されちゃったんで、昼メシはスープでガマン。で、豆が入ってるはずなのに、ないじゃん。)
(能書き) afford はかなり「正統派の入試重要単語」。「ここまでならお金を出せる」限界点を語るという、日本語話者にとってはちょっと新しい概念の動詞。でも、主体がいて、それが「どこまでなら行ける」のかという概念ひとつに集約されてるので、いっぺん概念を覚えれば訳語がなんであれ意味がわかる。金銭的な問題とは限らない。ちょっと risk 管理の問題。
(例文) I can’t afford a Benz. ベンツを買うだけの余裕はない。(ギリギリお金があっても、それ使っちゃうと他が回らない。) Can you really afford it? そんな高いもん買ってだいじょうぶ?
(いいわけ) 日本語の無理やりなダジャレな結果、へんな例文になってすいません。やってみたかっただけです。

Kuma’s taste in clothing is quite conservative.
(訳) くまの服の趣味はかなり保守的です。
(能書き) 「好み」という意味の「趣味」は taste。これは「味」という意味もある。the taste of honey と言えば「密の味」。This sandwich tastes great. は「このサンドイッチ、ちょ~うめ~」で、taste が「~の味がする」という意味の自動詞。I tasted blood in my mouth. は「口のなかで血の味がした」でこっちは「~の味を味わう」という他動詞。単語ひとつにいっぱい意味があるんで大変だ。でも日本語もそうだし。
「くま」出演により、「脱力単語集」になっていますが、単語の意味はイメージと絡めると記憶に残りやすいのは自分の経験からです。でも、「味」と「パンツ」の組み合わせって、まずかったかな。
パンツ(男女とも)は (a pair of) underpants。1枚でも脚の穴が 2 つあるから複数。ブリーフは briefs、トランクスは trunks、パンティは panties。単に pants と言うとズボン。ズボンのもっと真面目な言いかたは trousers。女の子のパンティは underpants を省略して undies ということもある。(詳しすぎ?)

Is it true that the red one is three times faster (than the normal one)?
(訳) 赤いヤツは(普通のより) 3 倍速いって本当ですか?
(能書き) times は回数。これが「何倍」という意味になるのは、コンピュータ的に回数ぶん繰返し足す掛け算的概念だから。1 回、2 回、3 回はそれぞれ基本的には、once、twice、three times。でも one time とか two times でもたいてい問題ない。「a one-time cop」とかいうときの time は時間軸の話で「元警官」。He was once a cop. も、1 回だけ警官やったことがある、というよりは、前に警官をやっていた、の意味。
* 英単語解説のための絵なので、たいへん適当になってまして、すいません。