Painter IX 新機能とか
これはかなりいいバージョンだと思います。Painter 7 の大胆な変更はブラシを XMLファイルにしたことだったのですが(個人的にはこれは互換性だけでなく、テキストエディタでパラメータを全部広げて見ることができるので、すごくブラシが理解しやすくなったと思う)、表面的には不人気な新水彩とあまり普通には使えないリキッドインクという不幸なバージョンでした。Painter 8 の大胆な変更はインターフェイスとレイヤーマスク仕様の変更ですが、これは Photoshop との互換性を大きく高めたものの以前からの Painter ユーザーにはあまりメリットはなく、いっぽうでブラシコントロールパレットを裏に追いやるとか、カスタムパレットをいったん無くすとか、Painter ユーザーのことをわかってないような変更をするという重大なミスをやりました。
Photoshop に似た仕様にするだけでなく、設定ファイルを XML 体系という開かれた方向に全体として移行するという、その方針はもっと評価されてもよいものだと思います。カスタムパレットの内容がいじれるようになったし、Tracker も XML。
その移行のなかで、いろいろあわててリリースされた Painter 8 は、いちおうデザインはすっきりして Photoshop ユーザーにはわかりやすいと好評でしたが、たくさんの問題を積み残したままでした。その残務整理をだいたいこなして、Painter はプログラム的にショボいという汚名返上のためにブラシの処理を最適化し、さらに「今ごろやっとか」と言われそうな合成モードの混じったレイヤーグループの結合とキャンバス全体の回転と縮小表示のアンチエイリアスをつけて、今どき必須になってきたキーカスタマイズをつけて……。ほんとに新しいのは「パスに沿って描く」機能とアーティストオイルブラシくらい。
だけど、ブラシを軽くするとか、Painter 8 では未完成で出してしまったデジタル水彩をちゃんと旧水彩と同じ動作にするとか、地味なところをちゃんとやってくれたのはうれしいです。
この絵は「パスに沿って描く」を使ってクローンでキャンバス 1 枚にしたのを複製して、【 ソラリゼーション 】 かけて、「差の絶対値」で重ねて……などした結果です。これは Tablet PC tc1100 上で描きましたが、これなら絶対に線がヘロりません。
新機能については 【 Painter IX 速報 】 にまとめました。
PainterIX発表とそれに関する記事
pinterの詳しい使い方解説等をやっているかぶら屋本舗さんでは、painter次期バージョン「painter IXの英語版についての情報が。
今回から…
info/情報) Painter 9 (Painter IX) Trial Brush List
Painter 9 (Painter IX) Trial Brush List
●Painter 9インプレッション
一ヶ月間使える(保存もできる)デモ版がダウンロードできるようになってます。 Corel Windows2000上とOSX10.3.5でテスト。XPではまだ試して…