Painter Basics

Painter のスクリプトとは

Painter 4 からある、Painter 上でおこなった動作を記録する機能です。次の 2 つの側面があります。「ウィンドウ」メニューから「スクリプト」パレットを表示することで、アクセスできるようになります。パレットの下部に並んでいるボタンと、パレットのタイトル部分の右向き三角をクリックして表示される「フライアウトメニュー」からいろいろ操作します。

script palette

Painter の最近のバージョンでは、さまざまな追加機能にスクリプトの仕様が追いついておらず、すべてが正確に記録できないようですが、それでも一連の動作を記録し、再生することで手間をはぶいたり、正確にくりかえすという目的で、たいへん有効に使えます。

Photoshop のアクションに相当しますが、さらに描画過程も記録できるので、絵の作画過程を記録、再生することもできます。デフォルトのスクリプトファイルに「Tim Warnock 1」というスクリプトが入っています。試しにこれを選んで(スクリプトパレットの上部に選択されているスクリプトの名前が表示されています)、再生ボタン(右向き三角アイコン)をクリックしてみてください。新規イメージを作成するところから始まり、自動的に絵ができあがっていきます。(付属のスクリプトを正常に再生するには、スクリプトで使用されるブラシバリアントがデフォルト状態である必要があります。)

Painter 11 では、カラーパレット(カラーホイール)が拡大表示できるようになりましたが、それに伴い、カラーホイールやトライアングルからの色変更がスクリプトに正常に記録されなくなりました。カラーパレット下部のスライダに触れて色の数値を渡すか、カラーセットから色を拾うことで、きちんと記録されます。

スクリプトを記録する

基本は「ここから記録したい」というタイミングでスクリプトパレットの (記録)ボタンを押して、記録を始め、やめたいタイミングで ■(停止)ボタンを押し、保存ダイアログが表示されるので名前をつけて保存、という手順です。記録途中で失敗したら、保存ダイアログで「キャンセル」して最初からやり直します。

汎用性を上げるためには、スクリプトの記録を始める前にスクリプトパレットのメニューからスクリプトオプションを選択、「開始時の環境を記録」オプションをオフにしておきます。

「開始時の環境を記録」オプションがオンになっていると、記録を始めた時点での用紙テクスチャ、パターン、色、ブラシなど、現在選択されているものがスクリプトの最初に書き込まれます。オプションダイアログのその他の項目は、描画記録のスクリプトを再生してムービーに変換するときのみに関連する項目なので、ふだんは関係ありません。

アクションとして利用する

スクリプトには Painter のさまざまな「効果」をダイアログのスライダ設定を含めて記録でき、また、複数の手順をまとめて保存できるので、アクションとして便利に使えます。

まず、スクリプトを記録 します。細かい編集が必要な場合はエクスポートして編集し、インポートして再保存します。便利に使うには、スクリプトをカスタムパレットに登録しておきます。(登録するには、目的のスクリプトが選択されている状態で右側のアイコンを既存のカスタムパレット上、あるいはスクリプトパレットの外のどこかにドラッグします。)

特定のコマンドを削除したい場合は、スクリプトパレットのメニューからスクリプトを開くを選択、右のボタンから開くを選択して内容がパレット内部に表示されたら、目的の行をクリックして、メニューから「消去」を選択します。数値の編集などはできません。最後にメニューから「スクリプトを閉じる」を選択して終了します。(長いスクリプトを開くとエラーになりやすいので、短いもの限定です。)

スクリプトのエクスポート

スクリプトの内容を編集したい場合は、テキスト形式でエクスポートします。

  1. スクリプトパレットのメニューからスクリプトを開くを選択。
  2. ダイアログの左側に表示されている記録されているスクリプトのリストから目的のものを選んでクリック。
  3. 右側のボタンのエクスポートをクリック。
  4. 保存ダイアログでエクスポートされるテキストファイルに名前をつけて保存。保存先のフォルダがどこであるか、よく確認すること。
  5. 「終了」ボタンをクリックしてダイアログを閉じる。

「スクリプトを開く」ダイアログでスクリプトのリストに表示される、タイトルが日時のみのスクリプトは、自動保存されているスクリプトです。日時はそのセッションの終了時(Painter を終了した日時)です。

エクスポートしたスクリプトは単純なテキストファイルなので、テキストエディタで編集できます。「効果」などの設定値もここで変更できます。これをもう一度 Painter に読み込めば、正確に意図したとおりのアクションになります。

スクリプトのインポート

スクリプトのインポートは、次の手順で。

  1. スクリプトパレットのメニューからスクリプトを開くを選択。
  2. 右側のボタンのインポートをクリック。
  3. ダイアログでインポートするファイルを選択。
  4. 読み込まれると「スクリプト保存」ダイアログが出るので、名前を入力して「OK]をクリック。
  5. 「終了」ボタンをクリックしてダイアログを閉じる。

Painter で記録したスクリプトには Painter のバージョンや記録日時も入っていますが、これは「スクリプトを開く」ダイアログで「情報を見る」をクリックしたときに表示されるもので、アクションの動作には関係ありません。したがって、必要なコマンドのみを羅列したテキストをインポートすれば動作します。コマンドの末尾には改行が必要です。(Painter X 以降では、このテキストの最後にさらに空行+改行が必要になったようです。)

スクリプトデータの使いかた

このサイトでは基本的にスクリプトを「コマンドの羅列」で紹介しています。painter log などで紹介しているこの形式のスクリプトは次の手順で使えます。

  1. パソコン上に新規テキストファイルを作成。
  2. 「コマンドの羅列」をブラウザ上で選択してコピー。
  3. テキストファイルにこれを貼り付けて、テキストファイルを保存。(Painter X 以降では、最後に空行+改行を追加。)
  4. Painter の中から上記のスクリプトのインポートで、このテキストファイルを選択し、適当に名前をつけてスクリプトとして保存する。
  5. スクリプトパレットのリストでこのスクリプトを選択し、再生ボタン(右向き三角)をクリック。

スクリプトライブラリ

スクリプトは複数のものがまとめてバイナリデータとしてライブラリというファイルになっています。Windows での拡張子は古いバージョンでは SSD、最近のバージョンでは Scripts です。

スクリプトパレットのメニューからスクリプトライブラリの編集を選ぶと Painter に特有のライブラリ編集ダイアログが表示されます。このダイアログから複数のスクリプトライブラリの間でアイテムをやりとりしたり(ドラッグ & ドロップ)、特定のライブラリからいらないアイテムを削除したり(クリックして「削除」ボタン)できます。

script mover

バイナリデータのライブラリとして配布されているスクリプトは、この編集ダイアログの右側で開いて、左側の現在使用中のライブラリにコピーすることで、使えるようになります。

スクリプトのなかでもブラシストロークの記録に特化したものが、ブラシセレクタのメニューからアクセスできるストロークの記録ストロークの再生などの機能です。これはひとつのストロークの軌跡と筆圧のみ(開始位置は除外)を記録するもので、スタンプ的に使ったり、正確に同じストロークをたくさん描くのに使えます。

Painter IX で追加された自動ペインティングは、このストロークデータによる自動再生を高度にして、一部設定もできるようにしたものです。

また、ツールパレットのいちばん下にある複合ブラシは、ブラシバリアント、用紙テクスチャ、パターン、色などの選択をまとめて記録しておくもので、プリセット的に使えます。

(2010/08/22)