日本での発売が 報じられた(マイコミジャーナル)Boogie Board(ブギーボード)というガジェットを、秋葉原のクレバリー 2 号店(キーボードをたくさん売ってるお店)で入手しました(3980 円)。製造販売元本家(英語)ウェブサイトはこちら。写真などはこの本家サイトでいろいろ確認できます。日本での輸入販売元は 岡谷エレクトロニクス。保証期間 30 日。

Boogie Board Box

こんなパッケージに入ってきました。小さくて驚くほど軽いパッケージです。

Boogie Board Size

そのへんにあった東芝の液晶テレビのリモコンと並べても小さい。だいたい A5 サイズ。さらに、本体の重さが 120 グラムで、これもリモコンより軽い。厚みも 3 ミリ。上のコントローラ部分(「消去」ボタンがある部分)のみ厚くなってて 6 ミリ。

箱から出したとき、表面は当然というか黒いのですが、スイッチがあるわけでもなく、すぐに絵が描けます。スタイラスペンも付属。コスト節約が感じられる造りではありますが、描画感触も握った感じもよく、長さも 10 センチから 15 センチまで伸ばして調節できるようになっています。

Boogie Board の仕様

上記のとおり、小さくて薄くて軽いガジェットです。電池を内蔵していますが、電気を使うのは「消去」するときだけ。内蔵電池で 5 万回ほど消去できる予定で、電池切れになると最後に描いたものがずっと残ります。本社に送り返すことで バッテリー交換 (無償・送料は自己負担)もしてくれるとのことですが、日本での交換サービスが始まらないかぎり、送料のほうが追加で本体を買うより高くなりそうです。

圧力を加えて色を反転させることと、「消去」ボタンを押して全体をもとの色にもどすことしかできません。したがって、本体では描いたものは保存できません。絵を残したいときはデジタルカメラで撮影するするか、薄いので(CCD スキャナなら)スキャンしたりして画像を保存する必要があります。

このガジェットは電気を消費せずに状態を保持できる液晶というものがあってこその存在であり、これはアメリカの Kent Displays の製品です。ブランド名 Reflex のこのディスプレイはコレステリック液晶というタイプの液晶で、リンク先の情報によると、液晶本体の厚みはわずか 60 ミクロンで、折り曲げにも耐え、明るいところで見やすく、視野角がまったく限定されないのが特徴。

液晶のコントラストは、もう少しあったらいいな、というのが本音。Amazon の Kindle の白地でコントラストの強い画面とくらべるとかなり残念。あの画面でこの機能だったらもっとうれしいところ。

本家サイトから日本の販売者としてリンクされているのが KIMOTO ですが(ここの商品写真だと「消去」ボタンが動物の足跡になってて、こっちのほうがかわいい)、表面保護にここの ハードコートフィルム を使っているとのこと。

この本体は -10 度から 65 度の間で保管、10 度から 40 度の間で使用が可能。表面にキズをつけそうな硬いものでこすらないこと。液晶はアメリカ製。その他部品と組立ては中国。

Boogie Board で絵を描いてみる

字や絵を描くには、ただ表面に圧力をかけるだけ。圧力がかかった部分が明るい色に変わります。かなり軽い圧力でも有効ですが、いっぽう意図せずにさわっただけでも描画されたりします。考えてみれば「そりゃそうだよね」という話なのですが、Wacom タブレットに慣れてると、細かい部分をペンを使うように手を置いて描こうとするとちょっと辛い。固くて薄い板で手前のほうを隠して描くか、油絵の絵筆やお習字の筆だと思って描くとよいかもしれません。

パソコンのごくシンプルなお絵かきツールとくらべて、描画感触は上質ですが、なんといってもUNDO がない、さらに、消しゴムもないので、そこのところを覚悟して描きはじめます。

Boogie Board View

とりあえず描いてみました。このくらいの線の強弱がつけられます。クマの体の部分は付属のクリーニングクロスを持って軽くこすって面で色を出してみました。液晶なので「中間色」はなくて点状に色が反転しただけでした。点が細かく均等に出ず、泡のような粒子になりました。

Boogie Board Strokes

左下の部分を拡大。線の表情はインクが濃厚で出がとてもよいペンのような感じ。

目の粗い麻布を持ってこすってみたら、なかなか美しい筆跡が出ました。

Boogie Board Stroke

タブレット面にキズをつけたり汚したりしないものであれば、描くのに何でも使えます。Wacom タブレットユーザーなら、同じスタイラスで描けます。というか、Wacom のスタイラスはタブレット面に描くために開発された芯を使ってるので、描き味もキズに対する安心度も最高です。Wacom のスタイラスは替え芯もあるのが安心でおすすめ。タブレットを買い替えて使えなくなった旧機種のスタイラスにも、日の目があたるチャンスが……。

画面のコントラストいまいち、ではありますが、軽くて小さくて反応がよくて買いやすい値段。消去するとき以外は電気を消費しない、ということは、液晶を使い、描画の消去に電子回路を使ってはいるけど、何かとても独立した存在としてのモノです。世の中いろいろ進歩してるんだなあ、と不思議を感じられるガジェットです。

(2010/08/21)